校長講話で「恩送り」について話しました。
はじめに,絵本「どうぞのいす」(ひさかたチャイルド 作;香山美子 絵;柿本幸造)の読み聞かせをしました。
うさぎさんが思いついた「いい考え」が「恩送り」のスタートです。そして次々とやってくる動物たちが「遠慮なく」この優しさを素直に受け止め,その優しさを「あとの人にお気のどく」と言って,別の形でつないでいきます。
自分が受け取った恩を,今度は自分が誰かのために送る優しさのバトン渡しです。「恩返し」は,優しさや助けをくださった方にお返しする1対1の関係なので,お返ししたらそこで完結するのに対して,「恩送り」は一方通行です。相手からの見返りはありませんが,どんどんつながっていくので,無限の優しさが連鎖して広がっていきます。
「他の人のはきものもそろえておこう」とか,「はがれた掲示物をはり直しておこう」とか…,日常生活の中にちょっとした「どうぞのいす」が見つかるかもしれません。心のどこかにうさぎさんの「どうぞのいす」を持つことで,きっと清々しい気持ちになれると思います。