これまで本校で全校合唱として伝統的に歌われてきた「大地讃頌」を歌うかどうかについて,音楽科から全校生徒にアンケートが配られました。その中の生徒たちの意見を受けて,6/22の校長講話では「伝統とは何か」について生徒たちに問いかけました。「伝統」を辞書で引くと「昔から受け伝えられてきた有形・無形の風習・しきたり・傾向・様式。特に,その精神的な面」とか「前代までの当事者がしてきたことを,後継者が自覚と誇りとをもって受け継ぐ所のもの」とあります。
アンケートでは,「伝統だから守らなければいけない」という意見と「新しい曲に挑戦したい」という両方の意見が出されましたが,「大地讃頌」を歌うことにおける「精神的な面」とか「自覚・誇り」は何だろう?と考え直してみると分からない生徒も多いのではないかと思います。
10・20・30・50周年の記念誌から一中の歴史をひもといていくと,例えば「憩いの庭」ひとつとってみても,当時の地域の方・PTAの方・生徒たちの思いがつまった庭であることが分かります。時の流れとともに形あるものは変化していきますが,私たちが「一中の伝統」を語るとき,そこに流れている一中を思う心はどのような心なのか,その時その時の生徒たちが語り合って確かめていくことが大切なのではないかと思います。